個人事業主が実店舗でのクレジットカード決済を導入する際、決済手数料の高さやPOSレジ導入の初期費用、あるいは加盟店の審査などで敷居が高い傾向にあります。
そのようなスモールビジネスでクレジットカード決済を導入する場合、手持ちのスマホやタブレット端末を利用する決済サービスを導入するとコストを安く抑えることができます。加えて、決済手数料も低めに設定されているため、ランニングコストを低く抑えることができます。
このiPhoneやiPadなどの端末を利用したクレジットカード決済には「楽天ペイ」や「Square(スクエア)」、「Airレジ」、「Coiney」などのサービスがあります。審査はあるものの、いずれもカードリーダを購入してアプリをインストールするだけで簡単に始めることができます。
Square(スクエア)は、アメリカのスターバックスなどでも導入されている人気のモバイル決済です。
■Square公式サイト
https://squareup.com/jp
※PCもしくはスマートフォンからアクセスして下さい。
iPhoneやiPad、あるいはAndroidなどの端末に無料アプリをインストールして利用しますが、必要なツールは4,980円のIC対応リーダーぐらいで、公式サイトから事業内容などを申請してアカウントを開設すれば利用することができます。
アカウントの審査がありますので、事業内容や業種、個人事業名などは正確に記述することをおすすめします。
このSquareを利用するには、店舗でお客様のクレジットカードを読み取る際のカードリーダーが必要になります。
公式サイトやAppleストア、あるいはアマゾンなどで購入することができますが、万一、アカウントが承認されなかった場合の返品を考えると、まずはアカウントを作成したのちに公式サイトから購入するのがよいかもしれません。
アカウントの開設 → アプリダウンロード → カードリーダー購入
カード決済の手数料は全主要カードで一律「3.25%」となっており、一般的な加盟店手数料と比較してもコストが安いです。(※カード情報手入力の場合は3.75%)
現状、JCBには未対応なものの、近日中に対応予定となっています。
Squareはカード決済代金の入金サイクルが早いため、資金繰りの面で安心できるメリットもあります。加えて、自動仕分によるクラウド会計ソフトとの連携も可能なため、記帳処理にかかる負担も軽減できます。
初期費用を安く抑えつつ、早急に店舗にクレジット決済を導入したい場合、まずはSquareを検討されてみるとよいでしょう。
JMS(株式会社ジェイエムエス)は、国内カード会社大手のJCBと三菱UFJニコス、UCカードの3社が共同で設立した決済代行会社です。2000年の設立でキャッシュレス業界では長年の実績があり、全国20万店超の導入実績があります。
こちらのJMSには「Webプラン」と「おてがるPay」の2つのプランがあります。
従来は「おてがるPay」の人気が高かったものの、現在は「Webプラン」にマルチ端末「VEGA3000」が新登場してさらに使いやすくなりました。
この新登場の「VEGA3000」ですが、テーブルでの決済を利用するには持ち運び可能な無線LAN/LTE対応の「VEGA3000 Mobile2」がおすすめです。一方、レジ横で利用する場合には有線タイプの「VEGA3000 Countertop」を選択されるとよいでしょう。
クレジットカード決済については、JCBやVISAなど主要な国際ブランドのほか、中国インバウンド需要の銀聯カードにも対応しています。さらに、交通系の電子マネー決済や以下のコード決済にも幅広く対応しています。
■対応コード決済一覧
<Smart Code>
メルペイ/LINE Pay/ゆうちょPay/銀行Pay/K PLUS/atone/EPOS Pay/pring/au PAY/Fami Pay/ギフティプレモPlus/ANA Pay
<中国系コード決済>
ALIPAY/WeChatPay
スクエアと比較しますと、JMSは国内企業のため、何かトラブルがあった際にも問い合わせがしやすく、電話によるサポート体制が充実しています。
加えて、導入費用についても「0円」のため違いはありません。
JMSは導入までに多少の時間がかかりますが、サポート力や安心感を重視される方はこちらを選択されるとよいでしょう。小規模事業者の場合は導入可能かどうかに不安があるかと思いますが、まずはJMSにご相談されてみることをおすすめします。
■VEGA3000の特長
新登場した「VEGA3000」は、コンパクトでスタイリッシュな液晶端末となっており、レジ横やテーブルでの決済、屋外での決済など場所を選ばずに利用できます。また、フルカラーの液晶タッチパネルのため、従業員の方も操作がしやすいです。
決済については、クレジットカードはもちろん、電子マネーや銀聯カードなどマルチに対応しています。
また、コード決済については、無線タイプの【VEGA3000 Mobile2】ではスキャナー不要で決済が可能ですが、有線タイプの【VEGA3000 Countertop】では別途有料のバーコードスキャナーが必要になります。
プリンターも内蔵しているため、端末にて売上票の印字もすることができます。
公式サイトには「※新規加盟をご検討の方、新店舗オープンによるお申し込みの方が対象です。」との記載があるため、JMSを検討中の方は新登場したこちらの「VEGA3000」で申し込みすることをおすすめします。
「楽天ペイ」は楽天銀行を利用している際は利用しやすいと思います。
■楽天ペイ公式サイト
https://smartpay.rakuten.co.jp/
※PCもしくはスマートフォンからアクセスして下さい。
楽天銀行の場合、土日を含め、365日いつでも翌日には自動で入金されて振込手数料も無料です。それ以外の銀行の場合は自動では入金されず、土日以外の翌営業日扱いとなり、加えて手数料も入金依頼ごとに210円がかかります。
なので、まずは楽天銀行で銀行口座を開設しておくことをおすすめします。
→ 個人事業用の銀行口座の開設方法
楽天ペイはJCBを含め主要ブランドに対応しており、決済手数料は「3.24%、または3.74%」です。そのほか、主要な電子マネーにも対応しており、「Apple Pay」にも2017年夏に対応予定となっています。
カードリーダーに「Rakuten Card & NFC Reader Elan(エラン)」がありますが、こちらは18,800円(税込)となっています。こちらのカードリーダーも審査を通過したあとに購入されるとよいでしょう。
エステや学習塾など継続的な役務の提供を前提とする業種については、クレジットカード決済の導入は難しい傾向があります。エステなど複数回にわたる役務の提供が前提となっている場合、お客様にサービスの提供を完了する前に廃業になる可能性もあり、決済代金がカード会社に請求されるリスクがあるためと思われます。
業種によっては金額が制限されたり、あるいはカード決済が利用できないケースもありますので、申請の際には正確な情報で申告するようにしましょう。
加えて、導入時にテスト決済をされるかと思いますが、自分のカードでテスト決済をしてしまうとカード枠の現金化などに該当してしまう可能性があります。利用規約違反となってしまう可能性もあるため、導入時には規約をよく読んでから使用されるとよいでしょう。
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